●左利き



ほらほらお箸は左手で持つんだよ。お前たちはどうも右利きみたいだから少し難しいかも知れないけど、がんばれ、がんばれ。
え、どうしてかって?だってポールマッカトニーとか、はなわが左利きなんだ。なんか楽しそうじゃない。
どうして右利きじゃいけないのかって。右利きの麻生さんとか鳩山さんなんか、とってもつらそうでしょ。だから左利きになって欲しいんだ。

●仕分け人−その2

仕分け人らの勢いが止まらない。漢方薬を保健適応からはずすというのだ。このままでは中国4000年の歴史も仕分けされ、200年ぐらいまでに削られそうだ。
一体どこからそんな暴論が出てきたのか、不思議でならない。日常診療で好んで使っているわけではないが、その有用性についてはデータはあふれるほどあるのだ。

●物置

屋外で使うもの−たとえば双子用のベビーカーや自転車の類−が少し整理しきれなくなったため、カミさんが物置を買ってこいという。
ハイと素直に郊外のショッピングセンター物置展示場へ足を運んだのはいいけれど、一体どんなやつを選べばいいのやら。
いつの日かカミさんから手をかけられたとき、このおやじの遺体を密かに隠せる物置を選べ、といわれるのならまだしも、基準が定かでない。
ということで物置に貼ってある宣伝のチラシを頼りに見て回る。

●仕分け人



仕分け人たち、とりわけそのなかのある人物にいいたい。個人批判が目的ではないので、仮にAさんとしよう。
官僚の無駄づかいをなくそうとする気持ちは大いに理解できる。だが少し熱がこもりすぎじゃないか。相手が話そうとしてもそれを押しやりマイクを取って畳みかけるように質問する。それでは庶民派ぶっても所詮は権力を笠に着る暴れん坊将軍ではないか。
それに早口なのは仕方ないとしてもヒステリックなしゃべりはいただけないぞ。Aさん、聞いてる?

●知性

脳にはたくさんの神経細胞がある。だがどれくらいの神経細胞があれば知性は生まれるのだろうか。痴性しかない院長の頭では決して考えもつかないそんな研究をしている科学者がいた。なんと数千の神経があればいいというのだ。

神経細胞が1個1円だとすると、院長の一ヶ月分の小遣いで買っても数千円のおつりがくるのだ。それほど少ない数で知性が生まれるというのだから驚きではないか。

●抽象

個人で開業していると奇妙な体験をすることがある。このクリニックを仮に山田クリニックだとしよう。すると院内で携帯している患者から個人名を呼び捨てにされることがあるのだ。こんな具合だ。「いま山田にいる」
診療所呼び方学会がまだ結成されていないので、全国的にそういう事態が起こっているのかどうかは不明だが、携帯をしている相手に自分の居場所を告げているのは明白だ。

●トカゲ

大ざっぱにいえば、世の中なんでも二つの派に分かれる。ためしにいくつかやってみよう。
まずカミさんは恐いか、それとも恐くないか。
恐いと答え人は”院長派”、そうでないとした人は”うそつき派”。ざっとこんな具合だ。

●ウクライナ



ウクライナでやっかいな病気が広まっている。呼吸器疾患のようで原因はまださだかでないがインフルエンザとの関連も疑われているという。
海外の科学系サイトをウォッチングしていたが、とりわけ大騒ぎにはなっていない。もちろんその事態をネットで知らせようとした科学者が謎の病気で直前に倒れたということだってありうるし、科学性サイトと思って見ていたサイトが実はエロサイトだったという可能性も否定できない。

●タバコ


クリニックの脇の道路にいつも吸い殻を投げ捨てている中高生らに告ぐ。君たちは勘違いをしている。「タバコは二十歳になってから」、なんてどこのだれだか分からないやつが言い出したキャッチコピーに惑わされているのだ。そんなこといわれれば二十歳前に吸ってやろうじゃないか、そんな反骨精神を持つのが若者だ。それはそれでいい。
だが君たちは間違っている。タバコは200歳になっても吸ってはいけないものなのだ。

●矢沢

今日スポーツジムの固定バイクで汗を流していたときのこと。普段はフロアーにある大型テレビ画面にはスポーツ系の番組が流されているのだが、どういうわけか矢沢永吉のライブコンサートが映し出されていた。音楽は嫌いな方ではないので、ペダルを漕ぎながらもつい見入ってしまう。ジムのスタッフによれば矢沢の還暦コンサートとのことだ。
キャロルなんてのは不良のするものだとオトナから諭された記憶があるが、キャロルを聴かなくても不良中年になったわけで、いい加減なオトナがいうのもなんだけど、結局オトナというのはいい加減なものなのだ。

●水虫

昨日知り合いの精神科医−なんでも県の大御所だと聞き及んでいる−と世間話をしていたとき、ふと会話に間があいたと思ったら、唐突になんのクルマに乗っているのか訊かれた。クルマにはあまり興味がなく購入するときはなんだかんだと調べはするのだが、そのあとは全く興味を失せてしまう。そもそも車種にいたっては最初からうろ覚えしかできておらず、乗り始めて4,5年になるせいでほぼ車種名認知症状態にある。

●ハッカー


もうすぐ幼稚園へ通うようになるお前たちに忠告がある。
いくら”前にならえ”がクラスで一番上手にできるようになっても、いくらピッピ、ピッピでクラスで一番上手に先生のあとを付いていけるようになっても、人としての道を忘れてはいけない。

●恐れ

子供たちはこの父親を恐れている。夕食後、人生のきびしさを諭そうと、こっちに来るよう呼びかけても、あまりに恐ろしいのか、おもちゃから目と手を離そうとしない。その不遜な態度に業を煮やしこちらから近づくと、「パパ、くさーい」と逃げていく。それほどお酒臭い父親は恐れられている。

でもそれでいいのだ。子供のときに恐れを感じることは、将来犯罪者にならないために必要なことかもしれないからだ。

●毒

ウサギに角があるわけではないのに、なぜ兎に角と書くのか。それはさておき、とにかく頭にドがつくほどの悪人がいるようだ。
以下はANNOVAからの記事。


100万ドル以上の価値のある、偽タバコがスペインの税関によって差し押さえられた。なんとそのタバコ、ウサギのフンが詰められていたのだ。
その偽タバコ−有名ブランドとして闇市場で売られている−はカナリア諸島の英国観光客が箱から取り出したときうさんくさく思ったことから発覚した。
「悪臭を放っていた。ちょうど燃えている糞の臭いをかぐのを想像すればいい」と1人の税関検査官はテネリフェで語っている。
警察と税関は秘密作戦で、12人の密輸出入者が中国からのボートで上陸したときをねらい逮捕し、タバコを押収した。
「悪臭を漂わせるだけでなく、それらが発する有毒化学物質は純粋に毒だ」と税関検査官は説明している。

●器


器がでかい人はいるものだ。子供らが遊ぶ部屋を監視するため、もてあましていたミニパソコンのwebカメラを、LANを利用してなんとか利用できないかとネットで情報を集めていたら、LiveCapture というフリーソフトに出くわした。
設定はきわめて簡単で、おかげであっという間に、見たい部屋で子供らを監視できるようになっている。

●舌切り雀


今日も君たちがどこかに連れて行けと騒ぐから、仕方なく車を出したんだ。住宅展示場に入ったのはたまたまそばを通ったからだよ。

あの展示場、よくチラシが入っているよね。ついこの前も写真撮りとかプレゼント贈呈なんかタダでやっているというチラシ、君たちも目にしたことがあるだろう。いいよね、タダって。

写真をタダで撮ってもらったり飲み物をタダでもらったりしたのはとってもうれしかったけど、でもね、この景品は、ひどい。

●お化け



ほらほら、これがお化けだぞ。ママがいった通り、夜のお庭は寒いけど、楽しいだろ。
バカな話をするだけがお父さんじゃない。お父さんは懐中電灯でお化けを作ることもできるんだ。ちょっとスイッチをスライドさせればお化けの口を動かすことも出来る。
だけどいいか、寒いからやめろといったママからきっとあとでしかられるのはお父さんなんだ。それを承知の上でお前達にお庭でお化けを見せているんだから、よくよく楽しむんだぞ。

●じゃれあい


カミさんとの関係で悩んでいたら思考がはたと止まってしまった。双子の子供らがそばでまるで子ザルのようにじゃれあい始めたからだ。

お互い寝っ転がり、手足をばたつかせながら、片方があるときは上になりあるときは下になってキャッキャいいながら触れ合っている。本当に楽しそうに遊ぶ姿は微笑ましく思うのだが、すぐに心配になる。数分後、かならずといっていほどけんかになるのだ。

●親指姫



寝不足のせいか最近、白昼夢を見るようになった。

今日も科学サイトの記事をながめていたとき、意識がぼやけてきた。
記事の内容は携帯メールなんかを指でせっせと送っていると近い将来、疲労障害が起こるぞ、と警告するもの。とくに若者に向けての人間工学研究者からのメッセージになっている。肩と背中を固定させて指だけを早く動かすという点で携帯のタイプはコンピュータのタイピングと類似しており、コンピュータ作業で現れる疲労障害−手根管症候群や滑液胞炎、腱鞘炎など−と同じことが起こるに違いないというのだ。

●沈まぬ太陽

先日スタッフにアホ講釈をたれしまった。映画化で話題を呼んでいる「沈まぬ太陽」の原作者は「白い巨塔」も書いた曽野綾子さんだ、としたり顔でいってしまったのだ。「白い巨塔」は読んだことがあったので自信に満ちた発言だったが、調べればどちらとも山崎豊子さんじゃないか。恥ずかしいかぎりでスタッフに会うと太陽のように陽気なおやじの気持ちも沈んでしまう。

●自動ドア

最近睡眠気味で疲れがとれない。カミさんにいうと年のせいだろうと、つれなく返してくる。昼休みに少しでも横になることができればありがたいのだが、カミさんのぜひとの頼みとあらばがんばるしかない。今日の昼休み、近くの大型ショッピングセンターまでアッシーくんを演じたのだ。

●写真


数ヶ月前のこと。ある症状をほかのところで診てもらい、いろんな治療を受けたけどなかなか治らないといって来院した中年の女性患者がいた。こんなヤブでよければどうぞどうぞと話を聞く。実はこういうときは後攻、つまりこちらが圧倒的に有利なのだ。

診療とはいわば占いみたいなもの。
「吐き気はありますか」「はい」「やはりそうですか」
「吐き気はありますか」「いいえ」「そうでしょうね」
これを当たるも吐き気、当たらぬも吐き気、という。

●マスク

医師会からの割り当てで年に何回か休日当番医をやる。今日がそうだったのだが、例のインフルエンザのため、今までとひとつ違う心構えで臨んだ。

感染を防ぐことが少しでもできればいいかとスタッフともども特別なマスクを用意したのだ。なんでもダチョウの毛には抗ウイルス作用があるらしく、そのダチョウの毛を含んだマスクで、取引のある薬屋さんから紹介され今日のために準備しておいた。

●ストーリーテラー


ストーリーテラーといえば、「クリスマスキャロル」の原作者ディケンズだ。「クリスマスキャロル」を読んだことはないけど、スティーヴン・キングが小説「グリーンマイル」の序文でそう語っているからそうなのだ。

●葬儀

いつもながめている ananova.com の記事に目がいった。題は”Man turns up at his own funeral”、つまり、”自分の葬儀に戻ってきた男”、というものだ。
交通事故での遺体身元確認ミスで、葬式をやっているときに本人が現れたという内容なのだが、興味を惹かれたのは記事の内容ではない。”funeral”つまり”葬儀”という文字がある老人の記憶を呼び起こしたのだ。

●インフルエンザワクチン

季節性インフルエンザワクチンが不足している。うちのクリニックにも最近、ワクチン接種の予約ができないかとの問い合わせが多い。だが今はすべて断っている。

●人生案内

ジャイアンツよいしょ新聞の”人生案内”というコーナーに今日「2歳半孫、人をかむ」という題がつけられた投書が寄せられていた。
”2歳6ヶ月の孫が最近やたらと人にかみつき、心配して”いる60代男性からの相談だ。回答は次のようなものであった。

”原因は二つ考えられ、ひとつは言葉が未発達なため自分の意志をかみつくことで表現しようとしているのではないか?ある程度言葉をしゃべるようになってもかみつくなら、なにかのストレスが考えられるので環境をもう一度チェックしてみては?”

●恐怖写真

今日は朝早くから1時間近くも車を飛ばし大都会の動物園に行って来た。文化の日だからゆっくりビールの歴史でも紐解こうと思っていたのだが、双子の息子らから動物園に連れて行けとせがまれたのだ。

トラやライオンも怖いけど、女の子も怖いぞ、そんな人生訓を話しながら園内を回った。そして子供たちもさぞかし満足しただろうと、動物園を去るときなにが一番楽しかったか訊ねると、電車だという。

●おしゃべり

未だにしゃべりベタの双子の息子らをみていると、やおら心配になってくる。
たとえば、”お庭”にある鯉のぼりは「こぉいわぁ」−”鯉のぼり+庭”かと解釈している−、お出かけは「うぉかけ」だ。いや、こんな五十音表記ではきっと伝わらない。まるで「こ%ぉい#わぁ」、「う&ぉか#け」ってなカンジでしゃべっているのだから。

●恩


最近もうじき三歳になろうとしている双子らの、あまりの能力のすごさに驚いている。
アンパンマンの歌を半分ぐらい歌えるは、ドキンちゃんのマネをして突然、「いまぁきゃらたたくまぁーす」−どうやら「今から叩きまーす」といっているらしい−と、そばにある物を手にしては人の前で上下に振り回したり、バイキンマンのマネをして脈絡もなく−例えばごはんを食べているとき−突然立ち上がってはなにやらいいながら両手で自分らのお尻を叩きはじめるのだ。それも二人そろってとなると、ついついこう考えてしまう。