たまたま2

(前日のメモから続く)
なぜ入れ替えると元に戻るのか、なぜ説明になっていないのか。それは夢の話は関連があるかもしれないのに対し、おそらく関連がない可能性がきわめて高い、歯を磨くような例を持ち出しているからだ。例を使うなら、内的関連がありそうな事柄でなくてはならない。たとえばスイッチを用いてみよう。

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たまたま

背帯につられて手にした文庫本がある。そこには仰々しい文字である文学賞を二つも獲ったと謳ってあったが、読み終わったあと詐欺にあったような感じだった。
ストーリーのつまらなさもそうだが登場人物にまったくリアリティを感じないのだ。なかでも二人の小学校五年生の男の子と女の子には驚かされてしまう。二人ともほとんど日を違わず母親を亡くしてしまうのだが、これほどまでに悲しみを感じずに-それも葬式の日から-過ごせる子供とは一体どういうパーソナリティを持っているのだろう。それだけでなく彼らの思考はまるで大人だ。女の子はある成人男性から性的な被害を被っていて、それが重要なプロットを形成しているのだが、どうやらそのためだけに無理な年齢設定したのではないかと邪推してしまう。
まぁ、受け止め方は人それぞれだろうから、それはそれとして、そんなことより本に出てきたある”解説”がとても気になってしょうがない。それはこんなものだ。

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モラル

息子たちよ、今日はモラルについてお話ししてあげよう。え、モルラってなにかって?違う違う、モラルだ。え、そんなのテビレでも見たことないって?
まぁまぁそう騒がずトウコロモシでも食べながらゆっくり聞くがいい。
覚えているだろ。バズに会いに行ったあの日のことを。君たちは飛行機があまりに安定して飛んでいるので動いていないと騒いでいた日のことだ。無理もない話だ。旅行代理店の手違いで翼しか見えない席に座ったのだから、静かな機内から見える風景はいつまでたっても冷たいジュラルミンだけだった。君たちに空からの風景を見せたかったパパはとってもショックだったんだけど、そんな些細なことは忘れ、大きな目標があったのを思い出してくれ。そうバズだ。トイストーリーのバスに会いにいったのだったね。

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